脳神経外科2022年09月16日 投稿
正常圧水頭症
認知症状(精神活動の低下)、歩行障害、尿失禁を呈する高齢者のうち、著しい脳室拡大を認めるにもかかわらず、脳脊髄圧が比較的低く、脳室腹腔シャント術や腰椎腹腔シャント術を行うと神経症状が著明に改善する症例があります。
原因不明なものを特発性、くも膜下出血や頭部外傷などの後にみられるものを続発性と呼びます。
症状から、認知症、脳梗塞、パーキンソン病などと診断されることがあります。診断にはCTやMRIが必須で、特徴的な脳室や髄液腔の拡大が見られます。腰椎穿刺で髄液を排除して、症状の改善が見られると正常圧水頭症の診断がほぼ確実となります。